【ハンドメイド作家様インタビュー】ラボ出店がきっかけで掴んだ、赤ちゃん本舗との取引。そこから見えた目標。

『Joli Ruban』武田 海砂子さん

ハンドメイドは、ママになってから始めたという武田さん。選ぶのが楽しくなるバリエーション豊富なヘアアクセサリーが、この度赤ちゃん本舗様より販売開始!委託販売と大量生産、それぞれへの想いなどをお聞かせいただきました。

まずは作品についてお聞かせください。どのようにアイディアを膨らませて、今の作風にたどり着いたのですか?

実は、私はハンドメイド歴がそんなに長くなく、母親になってからのスタートです。それまではミシンも触ったことがありませんでした。

―それは意外です。とても細かい作品ですし種類も多いので、てっきり昔からハンドメイドに親しんでいらっしゃったのかと思っておりました。

まだハンドメイドのキャリアは4年半くらいです。

しっかり習ったのは趣味のお教室で、しかも大人向けのリボン教室でした。そのお教室も本当に偶然の出会いで通い始めたんです。まず条件として子供を同伴できる習い事を探していたのと、それから私、運動が得意ではなくて(笑)。
運動系以外で探していたら、そのリボン教室を見つけたんですよ。1年くらい通いました。
そこで大人用の技術を学んでいたのですが、この技術を子供用のクリップに落とし込んで作ってみたいな、と思うようになりました。

私は左利きなのですが、市販の商品ではつけやすいものをなかなか見つけることができずにいました。
そこで、娘のヘアクリップを作り替えてみようとやってみたんです。それからキッズ用のハンドメイドを行うようになりました。

1年くらいは、本当に趣味で作って、お友達にプレゼントして、という感じでしたでしょうか。
そのうち、「これ、売れるんじゃない?」「商品化してみたら?」とお声をいただくようになりました。同時に、「売り物にするなら、こういうところに着目するのはどう?」と、製品をよりブラッシュアップするようなご意見やアドバイスもいただけました。

喜んで使ってくださる方もいらっしゃるのだと思うとモチベーションも高まって、挑戦しました。そこからはロータステーブルラボさんとの出会いなどにも恵まれ、今に至っています。

ラボとの出会いや、販売・活動場所の探し方などについて教えてください。

販売に当たっては、いくつかのこだわりがあります。
まず、世界観が私の作品と合っているかどうかという点。
これはとても大切で、お客様がたくさんいらしても私の作品をお好みになる方が少なければ意味がありません。ですから、インスタグラムを使って写真や投稿をしっかりチェックします。

そして、必ず現地に足を運ぶという点。
時間をある程度決めていて、平日の日中に伺うことが多いです。
なぜかというと、平日のお昼が最も「お客様が来にくい時間帯」だと思うからです。
閑散としていてもおかしくないタイミングに賑わっていたり、お客様がいなくても雰囲気良くスタッフの方が働いていたりすると、作品をお預けする安心感が生まれます。
ラボは「足立区 委託販売」でインスタがヒットしたのですが、雰囲気も良く、伺ってみたら平日の日中でもお客様がいらして賑わっていたため、大変心強いと感じました。

それから、もう一つこだわっているのが、自宅からの距離です。
委託販売はお店をお借りしてスタッフさんに接客をお任せしてはいるものの、私としては「私とお客様が直接つながっている販売方法」だという思いでおります。
ですからお客様からお呼びがかかったときに、できるだけスピーディーに対応できる距離にある店舗を探すようにしています。

―ものすごいマーケティング力ですね!明確な基準があると、販売戦略にもすぐに活きてきますね。

ここまでも、大変貴重なお話をお聞かせいただけました。次に、ラボを通して受注された赤ちゃん本舗様とのお仕事についてお伺いしてまいります。大手企業との取引は、通常の制作と違うところも多かったのではないでしょうか。

それはもう、本当に!
今回は2,000個以上の商品を、約1か月半で納品するというスケジュールでした。

ただ作るのではなく、決められた条件に則って制作し、全く同じものを生み出さなくてはなりません。
委託販売や直接のお取引だと、商品ごとの「違い」は「個性」や「味」として受け入れていただけます。むしろその温かみが売りだったりもしますよね。
ですが、既製品としての販売では「違い」は「ミス」と判断されてしまうことも。本当にシビアな目での制作が必要でした。

そこで、知人にお手伝い依頼をして4名のチームで対応しました。
まずは、編みモチーフを元々一緒に作っていた方。「とにかく編むことが大好き!いくつでも、いつまででも編める!」という頼もしい方です。
そして、ママ友さん2名にヘアクリップの土台部分を制作するお仕事をお願いしました。こちらの方々は、ハンドメイドに携わったことのない未経験の方。ですが、これまでのお付き合いで大変真面目で誠実なお人柄を存じていましたので、挑戦するにあたり信頼ができると確信し、ご依頼させていただきました。

―チームで臨まれたわけですね。やってみていかがでしたか?

大成功だったと思います!

初心者のお二人もあっという間に作業に慣れてくださり、制作スピードもどんどん上がっていきました。

私なりの考えですが、得意なこと・好きなことが明確な方は、他の作業までお任せしてしまうよりも、好きなことを続けられた方が絶対に気持ちよく取り組んでくださいますし、逆にルールが細かい土台作りなどは、仕様書通りにやればいいという安心感があるので初心者の方に向いていたと思います。

―まさに適材適所ですね!

この件を通し、気づきや、今後の展開などに対するお気持ちに変化はありましたか?

はい。
まずは、「全く同じものを作る」という責任の中、たくさんの商品を制作する経験で、技術が磨かれたことは財産になりました。また企業様とのお取引も行いたいと思います。

そして、もっと多くの方にお仕事を依頼できるように、私自身色々なところにアンテナを張って頑張りたいなと感じました。
というのも、今回はチームの皆さんに内職代をお支払いすることができ、とても喜んでいただけたんです。
お金だけではなく、自分が実際に手を動かして制作に携わった商品が、有名店に並ぶというのも大きな達成感や喜びだと思います。

私自身、10年という長い間専業主婦でしたから、この気持ちはよくわかります。
大げさかもしれませんが、自分の働きで誰かが喜んでくれることを目の当たりにすれば、「社会に必要とされている自分」「社会の一員である自分」を実感することにつながりますから。

私は、どちらかというとブランドを大きく広げていきたいタイプではありません。ですが、商品をたくさん出したいなという思いは強く持っています。

後者については、必ずしもハンドメイドである必要はないです。自分のできる範囲のことで仕事につながる、という経験を多くの方にしてもらえるよう、頑張っていきます!


ありがとうございました!ハンドメイド歴が短くても、ご自身の中でしっかりとしたターゲット選定と販売方針があれば、商品の魅力はしっかりお客様に届くのだと、お話しを聞きながら感じました。

ハンドメイド作家を目指す方の参考にしていただければ、大変うれしいです。

ロータステーブルラボでは、2ヶ月ごとの入れ替え制でハンドメイド作家様の作品を委託販売しております。
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2022年3月4月 作家様紹介記事(前編)

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