回り道

いまの私はどうやら「回り道」」が好きらしい。

根本的にはせっかちで、合理的に考えるのが好きなくせに、いざ歩き出して振り返ってみると

足跡がうねうねとしていたり、おまけに元の道にもどってたりするような

辿り着くまでに「結構歩いたなぁ」なんて感覚を覚えることがよくある。

原因はわかっている。

①楽しそうだな、と思ったことに興味が湧いて体験せずにいられないこと

②出会った目の前の人に向き合いたいこと。

そして

③実は、臆病なこと

臆病だから回り道して、いろんな人に聞いたり頼ったり、少し試してみたりしながらちょっとずつ登っていく。

その中で出会った人となんだか楽しい時間が過ごせそうだなと思ったらそこで止まって立ち寄ってみる。

それからあとゴールまで1mくらいかなって見えた時にちょっとだけジャンプをしてみる。

起業をしてからはこんな人生を過ごしているような気がする。

昔から最初は臆病で猫をかぶっているくせに、なんでも興味が湧く性格でその場に慣れれば色々とチャレンジはしてきたけど、

失礼ながら出会った目の前の「人」にあまり深く向き合って過ごしていなかったと思う。

私にとってはそのときの「出来事」の方に大変興味が湧いていたのだ。

それが変わったのは娘が産まれてから。

一緒に過ごすかけがえのない時間、家族との暮らし、時に予定通りに行かないもどかしさ、

そんな想定外の経験が連続的に起こる日々、でもそこで出会う人、支えてくれる人がいて、最終的に「なんとかなる」という子育ての人生が

せっかちな私に「回り道」という楽しさを足してくれた気がする。

起業して3年目の時に赤ちゃん本舗さんで初めて面談という日。大阪に行く予定で資料やサンプルを揃え、娘を預けるために母や保育園にお迎え、延長保育のお願いをして準備万端!という翌日。娘が熱を出していけなくなった。

なんて日だ!

この日を逃すなんてと落ち込んでいたが、当時の赤ちゃん本舗の担当者さんに朝イチで電話をして伝えると、

「お大事にしてくださいね!またいつでも待ってます」と仰っていただけたのを今でも覚えている。

2週間後に約束をして改めて伺ったのだが、娘の体調を見守る間に閃いた新作が採用となった。

その時に行けていたら変わったこともあるかもしれないけど、その回り道でまた変わることもる。

思い通りにいかない人生だからこそ、回り道をあえて思い切り過ごしてみる。

私はこの時から、目の前で出会う人、支えてくれる人との時間、回り道の楽しさを感じながら生きているんじゃないかと思う。

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